伝統こけしには、工人が作る「えじこ」がある。えじことは、今で言うベビーベットのような物で、農作業をしている時などに赤ちゃんを入れるワラで編んだ篭のことです。赤ちゃんがはいっている姿を、人形として作ったのがこのえじこたちです。こけしや木地玩具と同様に形と模様には各産地と工人の特徴が出ています。
木地玩具とは? その名の通り木地をロクロで挽いてできた玩具のこと。そもそも「こけし」もこれら木地玩具の一種で、湯治場などで売られていたのです。鳩笛や、亀の木地玩具を作った鳴子の工人から始まり、しだいにこけしがブームになると逆に取り上げられることは少なくなったのです。なんとも愛嬌のある玩具や、えじこは、こけし界の一部の工人が作っている。
好きな工人のえじこなどあると嬉しいものです。我が家にも、弥治郎系・佐藤慶明工人の直径17センチのえじこなどが、かなり並んでいます。