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Channel: こけしおばちゃん
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横山政五郎のこけし

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 肘折系こけし工人・横山政五郎(明治27年~昭和42年、享年73歳)のこけし。
 『こけし時代』によると、「佐藤周助の弟子。大正期に転業し以後ほとんど木地を挽くことはなかった為こけし界に知られたのは遅かった。再びこけしを挽き始めた政五郎は自身の昔のこけし様式を忘れており、鈴木幸之助のこけしを参考に作ったという。しかし、表情には師匠・周助ゆずりの鋭さが滲み出ていた。」以上。
 ※ 政五郎こけしは、仙境肘折を背景に、彗星のように戦後突然現れて、政五郎こけしにふさわしい表情である、強烈なアルカイックスマイルが当時、話題になっただけに、昭和29年友の会より初めて頒布した時の収集家の反響は大きいものがあった。
 昭和29年8月から30年春にかけての半年間の表情の変遷は急激なものがあった。あたかもこの短い期間に政五郎こけしの表情の神髄を出しきってしまったようでさえあった。昭和34年ごろから37年ころまでの作品は比較的多量に流布されている。この時期の作品はますます表情の鋭さが弱まり、張りのある,おおらかな肘折こけしの本来の味が薄くなっている。(写真)。

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