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Channel: こけしおばちゃん
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「新山吉紀・真由美・新山福太郎型こけし」

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 『こけし手帖』平成21年11月号 586号「例会ギャラリー」より。
 こけし手帖、平成13年9月号に新山福太郎と系列こけしを書いた。あれから8年、弥治郎系こけしの中心地で新山吉紀さん、真由美さんご夫妻は弥治郎こけしの研究に力を入れて活動している。私は真由美さんの平成12年頃から作り始めた福太郎型に興味を持っていた。
 今回第17回の美轆展で福太郎型1尺5寸を吉紀さん、真由美さんそれぞれが出品していた。ご両人に確認したところ福太郎型の復元作であることが分かり、早速それを買うことにした。後日2本のこけし(写真右と右中)が届いた。吉紀さんにお礼の電話をすると出品のではなく新たに作って頂いた事が分かった。
 写真左は新山福太郎1尺5寸昭和30年前後の作。復元に使用したのは同型の物。新山福太郎と言えば戦前作に見られるように目がパッチリしたものだが、戦後になり目が細く小さく画かれている。写真左中は小関幸雄作、平成6年1尺5寸。同型の復元作昭和53年頃から平成6年頃まで作った。晩年の作、長年にわたる福太郎復元の重みのある作品。写真右中は吉紀作、1尺5寸、その特徴をとらえた顔の表情である。
 右は真由美作、1尺5寸、女性工人特有の可愛い表情が表現されている。真由美さんが1尺5寸の大物の木地を挽きこなす技量はさすがである。 
 ギャラリーの中でこのこけしに付いて色々と話しの輪が広がり、弥治郎系の特徴の襟首の輪のあることが必要ではないか、肩から胸の膨らみがあったほうが良いのではとのご意見を頂いた。
 この事も含め、更なる福太郎型こけしの探求をお二人にお願い出来ればと思う。以上。
 東京こけし友の会・橋本永興氏著より。

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