弥治郎系こけし工人・吉野稔弘(昭和61年生まれ)は、宮城県白石市弥治郎に生まれる。地元の学校を卒業後、サラリーマンとして働いていたが平成23年の東日本大震災を契機に以前からこけし工人への誘いを受けていた、佐藤英雄工人の下でこけし工人になることを決意する。
平成23年5月より弥治郎系こけし村で佐藤英雄工人の下で修業する。
佐藤家は、佐藤幸太・今三郎・昇・辰雄と続き、辰雄の弟子となった佐藤英雄工人へと引き継がれた弥治郎系こけしの本流です。
稔弘工人は弥治郎こけし村に自ら轆轤を据えた工房を持ち、こけしの製作と研究に打ち込んでいる。昨年・今年(平成25、26年)と全日本こけしコンクール(白石)に挑戦したが、残念ながら入賞する事は出来なかったが弥治郎系新人工人として高い評価を受ける。
昨年6月、こけし友の会の例会で辰雄型枯れ胴菊模様を頒布しました。
写真の三種類は、右は師匠の英雄型枯れ胴菊模様、中央は、辰雄型直胴菊模様、左は今三郎型枯れ胴ロクロ線です。木地・描彩共に佐藤家伝統こけてを継承する素晴らしい出来栄えのこけしです。
これから多くの経験・技術の向上を積み大きな飛躍を楽しみにしています。以上。こけし友の会・田中厚志著より。