岡崎靖男工人は昭和29年、宮城県鳴子町に岡崎仁治工人の長男として生まれた鳴子系こけし工人です。高校卒業後の昭和47年より、父、仁治工人の元で本格的にこけしの修行を開始しました。兄弟弟子には島根でこけしや木地玩具制作に取り組んでいる松谷伸吉工人がいます。
平成16年に仁治工人が亡くなると「こけしの岡仁」でお馴染みの「岡崎商店」を継いでこけし作りに専念しています。
写真のこけしは、右から本人型菊模様、本人型でぱっちりした目の白胴菊模様、本人型一筆の眠り目楓模様、本人型菊模様です。いずれも鳴子の魅力を伝える小品こけしとなっています。
経済産業省の定める伝統工芸士の資格を有し、30年3月には東京・青山の「伝統工芸 青山スクエア」に絵付け実演にも来京された靖男工人。新しい木地玩具などにも挑戦され活躍されています。また師匠の仁治型や、祖父である斉吉型など、現在に通じる魅力ある伝統型にも挑戦していただきたいと切に願います。今後もますますご活躍されることと期待しております。