木地山系・中川郁夫こけし工人(昭和30年生まれ)は、中川徳二郎工人の長男にあたり、昭和48年より鈴木幸太郎工人と徳二郎工人の下で木地修行を始め、平成20年より本格的にこけしの製作を始める。
鈴木国蔵工人・鈴木幸太郎工人・中川徳二郎工人の木地山系こけしを継承する唯一の工人です。
本格的なこけしの製作は10年程ですが、永年の木地修行で培われた優れた技術と本来の素朴なこけしで第35・36・37回秋田県こけし展に連続入賞しています。
写真のこけしは、右から徳二郎型でおかっぱ(黒頭)・一側目・猫鼻に口紅をさし・胴に木地山の菊模様、二番目は幸大郎型でおかっぱ・一側目・猫鼻・胴に三つの花模様と細・太の赤でろくろ線が入る。三・四番目は国蔵型で頭頂にろくろ線が入り・一側目・猫鼻・口紅をさし・胴の上下に赤と緑のろくろ線を配し中央に大きな花が入った素朴で味わいの深いこけしの四種類です。
どのこけしも素朴で木地山こけしの原点を思わせます。
今後も素朴で味わい深い木地山の風土を感じさせるこけしを作り続けて下さい。期待しています。