昨年、鈴木豊さんより友の会退会の通知があり残念に思い、あらためて揃えて眺めて見た。昨年末に師匠の山本与右衛門のこけしの中古品があるのを知り、正月早々入手した。
写真は、山本与右衛門作5.6寸、昭和15年作。写真△蓮右、鈴木豊作5.8寸、昭和40年代作?。左が鈴木豊作6寸、昭和53年作。
山本与右衛門は木形子談義・橘文策著に紹介された。与右衛門こけしは本人が研究し知人の意見を取り入れ工夫し出来上がったという。昭和9年から制作を始め、丸顔で眉間が広く目が小さい。昭和15年作はやや面長になり顔の描彩や胴の牡丹の花もぼってりと力強い。描彩は本人作は一部あるが別人であるという文献が多い。昭和36年に亡くなった。
他に久松・名和・らっこ・鼓堂コレクション書に作品が掲載されている。
鈴木豊は、昭和33年山本与右衛門から習い、以後も現在まで師匠の型を継承している。豊のこけしも年毎に変化しているが写真△留βΔ師匠松治含めた中でも良い作品ではないか。
系統が鳴子系に分類されているのは、活動地域一ノ関に鳴子系工人がいて鳴子圏内と分類されたようだ。「こけし手帖」532号『例会ギャラリー』橋本永興氏著より。