『武井武雄のこけし』より。
山形系こけし工人・小林倉吉(明治4年~昭和24年、享年79歳)のこけし。
「現存工匠のうちで筆者はまず第一指を屈したいものです。(中略)古型と称するものは誠に気品に富んでいて飽くことを知らない」と『日本郷土玩具』と(こけし通信)で絶賛している。大のお気に入りのこけしです。鋭い表情から気品が漂います。蛇腹製本された『愛蔵こけし図鑑』の下巻のトップページを飾っていることからも、武井の深い愛が伝わってきます。漂うアウラの様な輪郭線が印象的です。
※ 小林倉吉工人の長男・小林清蔵工人(明治28年~昭和35年、享年79歳)、小林清蔵の長男・小林誠太郎(大正15年~平成21年、享年83歳)は、昭和13年父について木地を習い、描彩は祖父・倉吉から手ほどきをうけこけしを作った。清蔵の次男・小林忠次郎(昭和7年~平成11年、享年67歳)は、誠太郎の弟。昭和48年より木地修業。父死後独立。こけしは、父・清蔵の古い型を研究して出来栄えは良く、上品なムードが売りものであった。
※ 我が家にあるこけしは、誠太郎こけしや、忠次郎こけしですね。