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Channel: こけしおばちゃん
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佐藤乗太郎のこけし

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 『武井武雄のこけし』より。
 鳴子系こけし工人・佐藤乗太郎(明治36年~昭和48年、享年71歳)のこけし。
 「光沢のある木地の堅さと下ぶくれの顔立ちからくる安定感、筆意の手堅さ」と「こけし通信」に書いています。大きな頭に下ぶくれの顔。「ご覧の通り飽くまで忠実な鳴子の踏襲で、純粋種と言っていいものでしょう」と武井に言われたように、鳴子で修業し郷里山形に戻った乗太郎は鳴子の伝統的なこけしを作りました。非常におおらかな表情のこけしです。以上。
 ※ 佐藤乗太郎工人は、大正5年、鳴子の高橋武蔵の弟子になり、昭和2年まで高亀で働いた。郷里向町に帰り、10年間木地を挽き瀬見や赤倉へ出していた。このころに作ったこけしが古くから知られている。大寸物は頭大きく瞳入りで特殊の情味がある。概して、乗太郎の描彩は現在の高亀工人群に比べると、はるかに個性的で、ロマンチック、情味が深い。描彩達筆で鳴子系のうちでは名工のうちに入れられるだろう。『こけし辞典』より。

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