肘折系こけし工人・佐藤重之助(昭和5年~平9年、享年67歳)のこけし。
『こけし時代』によると、「重之助のこけしには童心が宿っている。黒髪をリボンで束ね、野山を駆けまわるお転婆娘の様。山の湯地場に相応しい素朴さと泥臭さがあった。佐藤周助の孫。父の寅之助は周助の長男で腕の立つ工人だった。重之助も祖父や父の跡を継ぎ、奥山庫治とともに肘折温泉内での木地業を守り続けた。」以上。
※ 佐藤重之助工人は、15才のころより父、寅之助について修業。昭和30年4月ころから仕事の傍ら祖父、周助の型を継承してこけしを製作。以来、こけし専業となり、肘折系としては、もっとも素朴な味を持ったこけしとして好評であった。
※ 我が家にもたしか1本あったと探したが、佐藤キク工人(名工、佐藤巳之助の妻)の7寸こけしだった。