南部系・佐藤忠雄こけし工人は昭和30年より父親の佐藤英吉工人の下で木地修業を始め昭和40年からこけし製作を行う。
南部系こけし工人は10名以下と少なくなりましたが、その中で照井音治型を継承する唯一の工人です。
南部系こけしの特徴の一つにキナキナ(キナキナ坊)こけし型があるが、無彩で3寸から3.5寸位が定寸でおしゃぶりとして広く知られる。忠雄工人が製作する音治型は首の形状はキナキナ型で胴模様は遠刈田系に良く似た菊模様です。小寸の1寸位から1尺以上の音治型こけしを製作する。他にえじこおよび玩具も製作する。
第33回全日本こけしコンクール(平成3年)で文部大臣賞を受賞する。また、平成15年に花巻市の匠として表彰されるなど豊富な経験と卓越した技術を持たれています。
写真のこけしは音治型で胴模様は重ね菊の四種類です。
南部系こけしは系統が消えようとしている現在、是非次の世代に伝統を継承して絶やす事無く継続して頂きたいと思います。 「東京こけし友の会」参照。