主宰を迎えてゆかりの深い句碑を訪ねる。
重信川が石手川と出合ってひとつになり、少し下がったところに56号線の出合橋がある。瀬戸内海はもうすぐそこである。出合橋の袂に二つの句碑がある。正岡子規と水原秋桜子の二つの句碑。
☆『若鮎の二手になりて上りけり』 正岡子規
東京で遊学中の子規が、この出合橋付近の早春の頃を思い出しながら詠んだものである。
☆『樗(おうち)さけり古郷波郷の邑かすむ』 水原秋桜子
昭和27年5月、『馬酔木』主宰・水原秋桜子が当地に来遊、松山城から馬酔木同人の五十崎古郷(大正2年~昭和10年・松山市余戸中2丁目)と石田波郷(大正2年~昭和44年・西垣生町)の生地を展望しての吟。『樗』はせんだんの木。
今回来られた主宰は秋桜子のお孫さんにあたる。感慨深いものを感じてくださった思っている。
俳句の里・松山に住みながらなかなか訪れることがないばかりか、知らないことの多いこと。反省している。