今日から弥生・三月。春を呼ぶ「椿さん」も終わり、寒さは峠を越し気温はしだいに上がってゆく。裏日本ではまだ雪が降るが、表日本では風の強い日も多いかわりに雨量は急にふえてくる。暖かいところでは桜が咲き、月末ごろには燕も訪れてくる。農村の動きにも活発となり、都市に住む人達は草花の苗床をつくったり、春衣の準備を始める。遠足や試験で学生は忙しくなる。3月13日早暁に奈良のお水取りがあり、それを過ぎると暖かくなると言い伝えられている。写真は桜の松山城です。
「弥生」は、陰暦三月の異称で草や木がいよいよ生い出ると意、陽暦三月よりずっと春深いころでもある。
☆ 碧天や雪煙たつ弥生富士 水原秋桜子