遠刈田こけし工人・佐藤正広(昭和13年生まれ)は、終戦後に樺太から引き上げ、昭和30年より我妻吉助について4年間木地を修業。その後2年間、日光で木地修業。その後仙台に帰って39年に独立。こけしを作る、木地、描彩ともに優秀。
次男の佐藤康広工人(昭和51年生まれ)は、平成22年より、師匠、父・佐藤正広について修業、こけし製作を始める。(2工人の写真)
「新しいことにチャレンジするのは勇気がいる。伝統こけしのよさを失わず、新しい風を吹き込んだのがこの『インディゴこけし』である。かねて伝統工芸に注目していたファッションブランド(BEAMS)のバイヤーと仙台の手仕事を紹介する「手とテ」が、佐藤康広工人に依頼したのが、この藍色こけしのはじまり。
こけしの産地である宮城県が藍染を伝統的に行っているということも制作の後押しとなり、理にかなった必然的に美しい作品になった。バリエーションも豊富で、伝統こけしファン以外の人々からの愛される、新たな試みの伝統こけしである。」”こけし時代・特集・遠刈田”より。