こけしの材料は、東北地方に自生する木で、建築材料や木炭などに加工できない比較的材質の軟らかな木が使われている。みずき・ほうの木・かえで・中にはケヤキ・トチノキ・エンジュ・ツバキなどがある。堅い木や、柔らかい木など、いろいろ、どの木にも共通した性質がある。
それは、乾燥不十分で、木の内部に水分をたくさん含んだ木は、いきなり太陽光線にさらしたり、室内の暖房装置のある部屋に永く置くと急激に水分が蒸発して木が割れてしまいます。
充分乾燥した木であるが、年数が経って古くなったもの、いわゆる古品のこけしは、割れる心配はないと思っている方だ多いが、それは間違いで、木は古くなる程、水分がまったくなくなり、想像と反対にもろく、割れやすくなる性質を持っている。これを予防する最上の方法は、こけし全体にシリコンワックスを塗って、硝子張りの戸棚に入れて、飾っておくことです。
※こけし工人の工房を訪ねると、軒下や小屋にびっしりこけし材を積んで乾燥していますね。ロクロ挽きまで、数年さらしておくのです。我が家のこけしたちは、いつも眺めて見えるところに置いているので、かなり色あせています。アーアー。