(こけしと温泉)
よねざわ、おぐに、いいで、秘湯探訪の案内をもらい早速米沢八湯でもある小野川温泉、白布温泉へ出かける。
平成27年3月28日(土)東京11時の山形新幹線つばさ135号で米沢へ。車窓から見る雪化粧の安達太良連峰が美しい。米沢から送迎バスで小野川温泉へ。小野川温泉は1200年の歴史を持つ小野小町由来の温泉で美人の湯とも言われている。泉質は硫化水素、ナトリュウム、カルシュウム、塩化物泉で温度はかなり高い。
ここには以前、岡崎直志工人がおられた。私の好きな工人の一人であった。温泉街の中ほどに共同湯の泥湯があって、その裏側に薬師堂がある。子供の無病息災を祈り、こけしを奉納するようになった。今でもたくさんのこけしが奉納されている。現在、蔦文男さんがおられるが、こけしは全く作っていない。工屋で独楽を作って米沢独楽と称して販売されている。小野川温泉の入口にある「つたや」という土産物産「赤とんぼ」というスナックを経営されている。
3月29日(日)、宿からタクシーを頼んで白布温泉へ40分程の行程、どんどん高度を上げていく。雪が深い。白布温泉は古くから奥州三高湯の一つとして知られている。標高800メートルに位置する700年の歴史ある温泉で、泉質は硫黄、カルシュウム、硫酸塩泉。ここにも以前私のひいきの新山慶美工人がおられた。華麗なこけしで私の大好きな工人の一人であった。こけしの他に笹野彫のお鷹ポッポが有名。今でも作者が現存して製作している。宿にもこのお鷹ポッポがと並んで新山慶美工人のこけしが数本飾られていた。(写真は新山慶美のこけしです。)
3月30日(月)、米沢へ。米沢物産館で、米沢の長谷川正司、武田正志両工人の一尺を購入した。米沢駅より山形新幹線つばさ号に乗車、夕刻帰宅した。今回数十年振りに小野川温泉、白布温泉を訊ねたが、小野川温泉は宿十数軒程減少、白布温泉は4軒のみで以前から見ると寂しくなった。以前は土産物店こけし工人の店も幾つかあって賑わっていたように記憶する。以上。こけし友の会・春日寛司著より。