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Channel: こけしおばちゃん
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「古品」

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 「古品こけし」 真黒になってしまった古品の年代推定は至難である。
 左端は土湯から渡辺忠蔵が見つけてくれた太治郎古品で目鼻はかすかに見える。おそらく明治のもので現存太治郎中最古品であろう。幸太のは大正期か。高亀のは武蔵が以前佐竹辰吉かとしたことがあるが、あるいは武蔵自身の古いものか、あるいは亀三郎のものかもしれない。大体このような黒光りするこけしは、こけしが子供の伴侶であった時代に子供の相手を務め果たしたもので、収集家以前の物である。太治郎のものもその点反って珍品であるかもしれない。
 ※ 写真の左より、「斉藤太治郎 23.5僉廖嶌監9太 20.3僉廖岷鶸田古品18僉廖崑王高湯古品 23.3僉廖峭睫邱八(?)21僉廖峭盖 18.5僉廖崙酩系 11僉廖悗海韻 美と系譜』より。
 こけしを作った環境が違うという意味で大正初年をあげているが、佐藤泰平氏のこけしルネッサンスという意味では大正末、昭和初のほうがこけし界として意味が深い。このことは鳴子だけの問題ではない。 

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