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Channel: こけしおばちゃん
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こけし像巡り ⑨

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 つぎは庄内海岸から温海温泉に向かうことにして、新庄駅から陸羽西線に乗車。古口駅を過ぎると最上川と併行の路線で、船下りの船客と手を振っての交歓も楽しいひと時、すると何処からともなく、「酒田さ行(え)ぐさげ達者(まめ)でろちゃヨイトコラノセー流行風邪(はやりかぜ)などひかねよに」、最上川舟歌の声が聞こえそうである。
 何時しか時間が経ち、狩側駅を過ぎて最上川が遠去かると、続いてそのはるか彼方に、鳥海山が姿を見せはじめる。それは南側からの姿ゆえに、庄内富士と呼ばれるにふさわしい、実に美しい山容である。
 余目(あまるめ)駅で羽越本線に乗り換え三瀬駅を過ぎると、それまでの内陸部風景が一変し、庄内海岸に変わる。しかしこの海岸風景を楽しむのもわずか、早々とあつみ温泉駅に到着である。
 「あつみ温泉」駅は以前「温海」駅であったが、観光客が温海の文字を「ぬるみ」、「あたみ」、或いは「おんかい」などと間違って読んだことから、昭和52年10月に分かりやすい仮名に改め、ついでに温泉売り込みの為にと、温泉の文字を付け加えたのである。
 駅近い温海温泉には、ご存知 阿部常吉、進矢両工人が住んでいることから、この駅の下りホーム改札口左右に、それぞれ一基ずつ常吉こけし像が立っている。
 「こけし手帖」278 「こけし像巡り」より。
 ※ 数年前の五月、日本海から山形自動車を通り仙台まで下りたことがあったが、温海温泉にて、阿部進矢工人のお店に立ち寄ったことがあったが、残念なことに留守だったのです。

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