弥治郎系こけし工人・佐藤英之(昭和52年生まれ)は、サラリーマンを経験した後、平成14年より父の佐藤誠孝工人の下で木地修業を始め、祖父の誠型を主に継承し弥治郎系こけし製作を行う三代目です。
佐藤誠型・小倉嘉三郎型・大野栄治型・本人型(赤城山のレンゲツツジ)こけしおよびロクロ技術を応用した入れ子等を製作しています。
平成16年の全国こけし祭りコンクール(鳴子)に入賞して以来、各種こけしコンクールで入賞いています。
写真のこけしは誠型三種類です。
英之工人より説明をして頂いたので引用します。右は誠古型ロクロ線です。頭頂に緑が使われ嘉三郎工人の下で修業した弥治郎時代に考案したものです。中央は誠古型作り付ロクロ線です。頭頂に紫が使われいわき市で会社を経営していた頃の人生の中で最も充実していた時代のこけしです。左は誠旧型直胴椿模様です。晩年の岩手県でこけし製作をした時代のこけしです。
三種のこけしは誠工人を思わせる素晴らしい出来栄えです。
平成22年弥治郎こけし神社で「初挽き」を行い、技術・描彩共に優れた若手工人として多くのこけし愛好家が認めています。
※ 弥治郎系こけし工人の佐藤一家は、佐藤誠、父の佐藤誠孝、母の佐藤美喜子、そして弟の佐藤裕介がそれぞれ工人として活躍している。こけし工人仲間でも、若い一家は、期待が大きいのです。